
動物病院のHP|リニューアル前に考えておきたいこと

元獣医師で、現在はHP制作をしている栖川(すがわ)です。
「院内の改装のタイミングでHPもそろそろ入れ替えようかな…」とご相談をいただくことがあります。
今回のコラムでは、HPのリニューアルを考えるときに「どんなことから考え始めたらいいのか?」をまとめました。
開業した頃とは、状況が変わっている
開業したばかりの頃に比べて、スタッフさんが入れ替わったり、診療科目が変わっていませんか。
その他にも開業した頃と比べてHPで伝えられることが変化しているのではないでしょうか。
HPのリニューアルは、今の病院のあり方を見つめ直す機会になると思います。
ホームページを作り直す前に大切にしたいこと
何のために作り直すのか?という目的が分かっていると、HP制作の作業がスムーズに進みます。
「HPをリニューアルしたい」と思うきっかけは、
- 飼い主さんにもっと来院してもらいたい。
- HPから病院のことを知ってもらい、飼い主さんに安心してもらいたい。
- 専門分野があることを飼い主さんに知らせたい。
- HPから看護士さんや勤務医の先生を募集したい。
など、それぞれの病院で違いますよね。
目的がはっきりすると、スムーズに進む
目的がはっきりすると、HP制作の方向性が決まるので、どんなHPにしたいのか意見がまとまりやすくなります。
外注先に伝えるときにも便利ですが、院内で意見を聞くきっかけにもなるんですよね。
院内での話し合いのきっかけになる
受付や動物看護師さんは飼い主さんと接する機会が多いですよね。
スタッフさんは「飼い主さんが〇〇という話をしていた」など、院長先生や勤務医の先生が知らない話を知っている可能性が高いです。
具体的には、現在のHPについて「HPに載っている駐車場の案内がわかりにくかった」という飼い主さんからの意見をスタッフから聞き取ることができるかもしれません。
または飼い主さんからの「この病院は△△でとても助かる!」といった声を知ることができたら、HPに反映することができます。
HPを見るのは飼い主さんなので、相手が知りたい情報を集めてHPに掲載することができると親切なHPになるのです。
また、HPをリニューアルする目的が「飼い主さんに安心して来院してもらいたい」だとしたら、どんな写真を掲載したらいいのか、など具体的に考えることができますね。
すがわHP制作は専門的なので、外注先にお任せしているかもしれません。
でも作る前に具体的に希望を伝えておくと、先方も貴院にとってプラスになる提案を考えてくれると思います。
院内で聞いておきたいこと
HPを作り直す前に、院内のスタッフさんに聞いておくと良いことをまとめました。
- 飼い主さんからよく聞かれる質問
- 病院で働いていて、大切にしていること
- スタッフが感じている病院の良さ
動物病院はチームワークが大事な職場ですよね。
そのため、上記のような質問をして、HPを作る前の段階からスタッフさんにも制作に関わってもらうのはどうでしょうか。



院長先生が知らない貴院の良さが見つかると思います。
また、貴院に他業種や他院から転職されたスタッフは働いていませんか。
私は2ヶ所の動物病院に勤務した経験があるのですが、転職した時に、以前働いていた動物病院との違いに驚きました。
内部にいると比較対象がないので気付きにくいのですが、転職してきたスタッフは他業界や他院との違いや貴院の良いところに気づいてる可能性があります。
スタッフさんに他院や他業種との違いを聞いてみると、HP制作に活かせるかもしれません。
HPで伝えたいこと
文章には院長先生の人柄や考え方が自然とにじみ出るので、できる範囲でご自身でHPの文章を書かれるといいでしょう。
「HPに何を書いたらいいんだろう?」と思ったら、「なぜホームページを作り直すのか?」を考えてみるのも1つの方法です。
「集患のため」と思ってHPを作り直していたとしたら、どんな飼い主さんに来院してほしいでしょうか。
飼い主さんとどんなコミュニケーションを取れたら理想でしょうか?
HPの文章は届けたい人のことを思って書く手紙に似ています。
「誰に届けたいのか?」具体的なイメージが浮かぶと、文章が書きやすくなります。
私の知り合いの飼い主さんが「HPをじっくり見て、動物病院を探している」と言っていました。
普通のお店と違って、動物病院には気軽に入れないので、来院前の飼い主さんはHPを見て、「どこがいいのか?」を真剣に探しているようです。



HPの文章は短くてもいいと思うのです。
立派な文章やかっこいい文章よりも、読んでくれる人のことを考えた文章が心に響きます。
飼い主さんが知りたい情報を載せる
飼い主さんが知りたい情報は、「最寄駅からの移動時間」、「オンラインで予約できるかどうか」など、色々ありそうです。
最近はAI検索が使えるようになったので、このような情報はAIが情報を拾って教えてくれるでしょう。
そのため、このコラムでは違う角度からお伝えしたいと思います。
飼い主さんが知りたい情報は、よく受付で聞かれることや過去に診療中に聞かれたことにヒントがあります。
例えば来院前の飼い主さんは「うちの猫はとても神経質なのだけど、どうやって連れて行けばいいのか。」「今、嘔吐したのだけど、受診した方がいいのか」など「こういう時どうしたらいいの?」と不安や困り事を抱えています。
誰しもHPに“ちょうど知りたかった”ことが載っていると、親切だな、助かるなと感じた経験はあるのではないでしょうか。
特にフィラリア予防や狂犬病予防のシーズンは病院がとても混雑するので、毎年よく聞かれることはHPに掲載しておくのも良いと思います。
まとめ|動物病院のHP|リニューアルの前に考えておきたいこと
「周りからHPはあった方がいい」と言われてHPを作られた動物病院さまが多いのではないでしょうか。
最寄駅や診療科目を掲載することも必要なのですが、その他にも大切なことがあると思います。
それぞれの動物病院が院内でスタッフの皆さんと時間をかけて育ててきたものや飼い主さんとのやりとりをしながら工夫してきたことです。
空気のように当たり前にやっていることが、実は他院との違いだったり、その病院らしさだったりするのですよね。
すぐに思い浮かばないかもしれないのですが、忙しい診療中に「嬉しかったこと」「こだわってやっていること」など見つけてHPに反映していただけたら…と願っています。


